SHOvs小峠が組まれた意味

新日本vsNOAHで発表されたカードで、ダークマッチを別とするなら唯一組まれたシングルマッチ。

SHO vs 小峠篤司

 

タッグだらけの対抗戦の中で、何故一つだけシングルマッチが組まれ、何故それがSHOvs小峠だったのでしょう。

2人の間に因縁があって 対抗戦の機会にシングルマッチが組まれたと言うのなら意味は分かるんですが、現時点では2人の間にはこれと言った因縁はありません。

 

そもそもSHOが3Kとして凱旋帰国をして 新日Jr.のトップ戦線で闘うようになったのは2017年。 その頃は既にNOAHとの関係は、一旦途切れていたので、当然SHOと小峠が遭遇する事などありません。

 

強いて言うならSHOが、まだヤングライオンだった頃の2015年に、NOAHに乗り込みグローバルJr.リーグ戦に参加した時でしょうか。

その時は別ブロックだったので対戦はしていないのですが、リーグ戦とは関係の無いタッグマッチでの対戦ならあります。

その時のSHOは、まだヤングライオンなのでGHCJr.王者になった事もある小峠に敵う筈もなく本人曰く「ボコボコにされた」との事ですが、格が違う相手とは言え他団体の選手にボコボコにされたのは、負けん気の強いSHOとしても悔しかった筈。

 

ただヤングライオン時代の話なので、対戦戦績としてはノーカウントで良いと思いますが、肝心の本人がどう思っているのか……

ここ数年で、SHOの口からNOAHが出た事も 小峠の名前が出た事も無いので、そこは何とも言えませんが今のSHOは、あの時とはまるで別人なので、今まですっかり忘れていた過去の事をほじくり返して来ても 不思議ではありません。

 

一方の小峠からすれば、かつて対戦した時のSHOは一介のヤングライオンだったので、SHOの事など気にもかけていなかったかも知れません。

しかし小峠には、新日本に大きな借りがあります。

 

日テレ杯Jr.タッグリーグの決勝戦では、獣神サンダー·ライガー&タイガーマスクに、小峠がフォールを奪われ新日本に優勝をさらわれ、保持していたGHCJr.ヘビー級をタイチに奪われリマッチでも敗北。

そしてGHCJr.タッグ王座戦では、邪道&外道にギブアップ敗けで王座を奪われています。

 

邪道&外道には、リベンジして直接王座を取り返す事には成功していますが、小峠はvs新日本と言う事に関しては、不思議な位に良い様にやられています。

これは小峠としては、如何ともしがたい状況です。

新日本には、絶対にリベンジをしたいと思っている筈

 

リベンジをする機会として今回の対抗戦は、正にうってつけの舞台な訳ですが、現在ヒールターンを果たして 色々な意味で話題のSHOなら対戦のインパクトは、充分だと思います。

SHOはあのスタイルなんで、マトモな試合になるかは怪しい部分も有りますが、それをも乗り越えて小峠が勝利する事が出来れば、新日本に一矢報いたと言えるでしょう。

とは言っても現在の実績で言えば、GHCJr.を3度も巻いた小峠に対して、未だIWGPJr.未戴冠のSHOでは、団体が違うので一概に比較はできないかも知れないですが、小峠の方が実績もキャリアも上回っています。

 

要するに、今回のシングル対決は両団体が、小峠とSHOに対しての期待の表れだと思っています。

 

SHOはあの通りダーティファイトに徹して試合をグチャグチャにしてしまいますが、何だかんだ言って新日本はSHOにもチャンスを良く与えているし、大事に育てようとしているのは分かります。

高橋ヒロムやYOHのライバルとして、例えヒールとしてでももっと大きくなって欲しいと思っている筈なので、実績的に格上の他団体の選手に勝てば、ステップアップになるのは間違いないでしょう。

 

小峠もわざわざ大阪プロレスから移籍して来て、Jr.のトップの一角としてNOAHJr.を支えて来た一人。 しかしヘビー級転向を果たしたかと思えば 直ぐにJr.に戻ってきたり、革命マントとかやっちゃったり、色々迷走してしまった感は否めません。

最近の小峠は、少し影が薄くなって来ているので歯痒い思いをしていましたが、大阪時代から小峠を見て来た者としては、小峠はあんなもんじゃないと思っています。

NOAHとしてもそう思っているからこそ、大阪プロレスから移籍させたのですから、小峠には多大な期待を寄せている事と思います。

ここで今 何かと話題を振りまいているSHOに勝てば、再浮上のキッカケになるかも知れません。 

 

団体サイドとして、大きな期待を寄せている2人をシングルでぶつける事で、更なる成長を望んでいるからこそのSHOvs小峠なんじゃないでしょうか?

どんな試合になるかは、SHOの出方次第な部分は有りますが、小峠がSHOのダーティファイトにどう対抗するかと言うのは気になる部分でも有りますね。