ジェイ・ホワイトのブレイドランナー

ジェイ·ホワイトを代表する唯一無二の必殺技と言えばブレイドランナー。

大きく持ち上げたり、派手に動く技ではないので、比較的地味な部類に入るかもしれませんが、一度ジェイが体勢に入るだけで会場に悲鳴が起こる恐怖の技。

 

正面から相手に組みつき、突き立てた片膝の上まで相手を仰け反らせ 勢いを付けて前方に捻りを加えつつ顔面から叩きつける荒技。

2017年に海外遠征から凱旋してから必殺技としていますが、彼が”青い目のヤングライオン”と呼ばれていた頃に、頻繁に来日していたアレックス·シェリーのシェルショックと同型の技で、実際にシェルの技を見てインスピレーションを受けたと言います。

 

ジェイの凱旋直後 当時のIWGPインターコンチネンタル王者だった棚橋弘至の試合後に乱入し宣戦布告として いきなりブレイドランナーわ食らわせKOしたのが初公開。

 
力ずくで、2018年の1.4東京ドームと言う大舞台での凱旋試合でのタイトル挑戦を認めさせているのだが、当時はまだバレットクラブに所属してもいないのに、目的の為には手段を選ばないやり方は、今と全く変わっていませんね。

ジェイらしいです。

 

この棚橋戦では、残念ながらブレードランナーを決める事が出来ずに、凱旋試合を白星で飾る事は出来ませんでしたが、この翌日に個人的に最も印象に残っているブレイドランナーを見る事になります。

バレットクラブの当時のリーダーのケニー・オメガが、ジェイの将来性に目を付けたのか直々にバレットクラブに勧誘に訪れ、ジェイも一度は渡されたTシャツを着て オメガと抱き合った事で「バレットクラブ入りか!?」と思わせておき、そこからオメガを後方に仰け反らせ まさかのブレードランナー!

この一撃で、オメガをKOし バレットクラブを敵に回し、一匹狼でやっていくのかと思いきや、その後あっさりケイオス入りしちゃいました。 

 

しかし この時にオメガに見舞ったブレイドランナーは、正に一瞬の出来事でした。

ほんの僅かな隙でも見せれば、一気にブレイドランナーに持って行かれてしまうと言う、現在でも認識されているジェイのブレイドランナーの流れと説得力は、この時点で生まれたと言えます。

 

直後のオメガとのUSヘビー級選手権では、最後はジェイがブレイドランナーで値千金の勝利を挙げるのですが、この時のブレイドランナーの角度がまた えげつなかった。

オメガが垂直にマットに突き刺さってしまい完全KOされてしまったのですが、オカダ・カズチカとも激闘を繰り広げたオメガが、一撃でやられてしまっても何の違和感のない位の説得力抜群の一発でした。

 

ブレイドランナーを喰らって垂直に突き刺さるのは、オメガの他は、内藤哲也や飯伏幸太らですが、他の選手は普通に顔面から叩きつけられるか、前方に回転する様な形で叩きつけられるか・・・なので、同じ技でも受ける選手によって全く違う効果になっている様に見えるのは、プロレスならではで面白い所です。

 

それにしてもジェイの試合の終盤戦は、本当に一瞬でブレイドランナーが炸裂してしまい 決まれば間違いなく一撃で試合は終了してしまうので、一瞬たりとも気が抜けないスリリングな攻防になるので、観ていて本当にハラハラしてしまいます。

対戦相手が必殺技を狙っても、受け止められたり体勢を入れ替えられたりして、ブレイドランナーであっという間に試合をひっくり返された事は、これまで数え切れない位にありましたからね。

それが自分が応援している選手ならば、尚更ハラハラしてしまうので、このブレイドランナーを巡る攻防が、ジェイの試合でのキーになっているのは間違い有りません。

 

一瞬で技に入り、入り方も千差万別で、決まれば一撃必殺

ジェイ・ホワイトのブレイドランナーは、最初こそ真似だったかも知れませんが、現在では確実に本家を越えたと思われます。