後藤洋央紀のGTR

後藤洋央紀が、衝撃の凱旋を果たしたのが2007年。

その荒々しいファイトと多彩な技から将来を大きく期待され、荒武者の名に恥じぬ必殺技として選んだのは昇天・改。

 

破壊力も迫力もあって非常に見栄えの良い技だったのですが、それ程素晴らしい必殺技を持っていながらも、G1初出場で初優勝を成し遂げたのを最後に、G1では良い所まで行くも優勝は出来ず。

IWGPヘビー級に何度も挑戦するも、どうしても手が届かずに、毎回悔しい結果に。

 

とにかく後藤は苦しんでいました。

 

2016年にオカダ・カズチカの持つIWGPに、全身白塗りの出で立ちで現れ、背水の陣の覚悟で挑むもここでも敗北。

昇天・改さえ決まれば、オカダと言えどもフォールを奪う事は出来るのに・・・肝心な場面では、どうしても決めきれません。

何が悪いのか? 何が足りないのか?

後藤は悩める日々を送る事になります。

 

ニュージャパンカップでは、現状を打破すべく悲壮な覚悟で決勝進出を果たすも、今まで一度も敗れた事のない内藤哲也に敗れ、優勝を逃してしまいます。

いよいよ後が無くなって来た後藤が出した答えは・・・CHAOS加入。 

自身の環境を変える事でした。

 

そして もう一つ

CHAOSの後藤洋央紀となった、最初の勝ち試合は昇天・改・・・ではなく昇天・改を封印しての新技GTRだったのです。

現状打破の手段として新技投入は良くあるパターンですが、どれだけの人が後藤の新技を歓迎したんでしょうか?

 

少なくとも僕は、ハッキリ言って微妙でした。

確かに痛そうな技では有るけども、迫力に欠けると言うか・・・昇天・改が良い技過ぎたせいか、どうしても見劣りしてしまいます。

片膝を立てながらのファイナルカットで、膝に叩きつける牛殺しの流れを組んだ後藤らしい技ではあるんですが、相手が頸椎を痛めそうで怖いし インパクトの瞬間が微妙に地味に映るので、未だに好きになれません。

やはり迫力満点の昇天・改の方が、必殺技としては優れていたと思います。

 

しかし GTRにも優れた点が有るとすれば、どんな体格の選手にも問題無く仕掛けれる所でしょうね。

マイケル・エルガンやジェフ・コブみたいな昇天・改を仕掛けるのは難しそうな、巨漢の選手相手でも普通に仕掛ける事が出来るのは、必殺技としては大きな利点。

そして必殺技の体勢に、入り易いと言うのも有ります。

 

しかし、それなのに・・・後藤がCHAOSに入ってGTRを身に付けて5年が経つのに、G1の成績は最下位だったり IWGP挑戦すらも無くなってNEVER要因になったり・・・状況は好転するどころか悪化してる様な気すらします。

必殺技をチェンジしても どうにもならないこの現状

一体どうすれば良いんでしょうかね?

 

GTRと言う技に罪は無いですが、このままではGTRが生まれた意味すらも無くなってしまうので、後藤にはもう一度奮起して貰いたいです。

 

結局はGTRと言う技を活かすも殺すも、後藤次第って事でしょうね。