新たな道を進むSHOのやり方

9月4日 新日本プロレスのメットライフドーム大会

今回のドーム2連戦の中でも、注目度の高かったSHO対YOHの元3K対決ですが、まずは入場して来たSHOのビジュアル。

 

今までの眩しい金髪と 黒と黄色のカラーを基調にしたコスチュームのSHOの姿はそこには無く、髪を銀髪に染め上げ 黒と紫を基調にしたコスチュームのSHOが姿を現します。

見るからにヒール色の強そうな姿からして、やはりヒール転向か?と思わせたのですが、いざ試合が始まると まさかの正攻法。

お互いに、ガンガンやりあい 肉体をぶつけあう真っ向勝負を展開します。

 

姿こそ変わった物の 中身はやっぱり昔のSHOと何ら変わっていない・・・そう思ったのも束の間 試合終盤にSHOがパイプイスを持ち殴りかかります。

常に、鍛えた己の肉体のみで闘ってきた以前のSHOからは、考えられない攻撃ですが、イス攻撃をかわしたYOHがトラースキックを叩き込み イスを奪い取ってイスを振りかぶる素振りを見せると、何とここでSHOが「YOHさん!YOHさん!」とまるで、リック・フレアーの様な許しをこうジェスチャー。

 

これが罠なのは一目瞭然ですが、どんな相手にも決して怯む事の無かったSHOがこんな戦法を使ってくるなんて・・・有る意味ショックではありました。

 

しかしこの姿に、自分の事を「YOHさん」と呼んで慕っていくれていた相棒だった頃のSHOの姿を見たのか・・・単に自分は凶器なんて使わない事に拘ったのか・・・皮肉にもここが勝負の分かれ目となってしまいました。

 

イスを投げ捨てて肉体のみで、闘う事を選んだYOHの隙をついて急所打ち!

これも以前のSHOでは、ありえない攻撃

イスを使う事に躊躇したYOHとは正反対に、SHOは容赦なくイスをYOHの脳天に振り下ろすと、ここから新技の変形三角絞めに繋いで、一気にYOHを絞め落とし レフリーストップによりSHOの勝利で、因縁の対決は幕を閉じました。

 

「だから引退しろって言っただろ!」と再び非情な言葉を浴びせ、まるで物の様にYOHをリング下に蹴り落とす姿は、もはや3K時代の好青年のSHOではありませんでした。

更にここからが衝撃の展開で、EVILや高橋裕二郎らバレットクラブ勢が登場し、SHOにバレットクラブTシャツを渡すと SHOは迷う事無くシャツに袖を通してバレットクラブの新メンバーとなった事をアピール。

バレットクラブのSHOの誕生です。

 

入場して来た時からEVILの様なカラーリングだったので、嫌な予感はしてたのですが、個人的には残念な展開。

ユナイテッド・エンパイアに行く予想はしていましたが、バレットクラブはやめて欲しかった・・・ですが、この日の闘い方を見る限り、SHOの進む道は完全に決まったと言えます。

己の肉体と気迫で闘う姿が、SHOの持ち味だっただけに、この日見せた様な凶器攻撃・命乞いジェスチャー・急所打ち等に染まるSHOの姿は見たく無かったですが、これがSHOの決めたやり方でしょう。

バレットクラブに加入するにしても、石森太二みたいなズルイ事は余りしない闘い方をする選手であって欲しかったです。

 

しかし これはSHOが決断した道。

 

ならば、ここまで来て後に引き返すのは、それこそSHOらしくないので、その方向に進むと決めたのなら、とことん進んで行って欲しいです。

今回負けたYOHもこれで終わりじゃ無いだろうし、今まで見せた事の無い意地を剥き出しにした表情も見せました。

 

2人の戦いは、ここからまだまだ続いていくでしょう。

 

ドン底に落ちた再起を狙うYOH

新たなやり方で進む事を決めたSHO

 

どちらにも求められるのは、結果です。

 

完全に袂を分かった2人ですが、それぞれが自分の選んだ道を迷う事無く進んで欲しいし、せっかくバレットクラブ入りを決断したSHOならば、この段階で「いつの日にか3Kの再結成」なんて事は言いません。

どちらが先にIWGPJr.を獲るか

どちらが先にスーパーJr.を制覇するか

そして近い内に行なわれるであろう再戦

 

間接的な競争も勿論ですが、直接対決も何度でも何度でもとことんまでやり合って欲しいですね。

その結果お互いが高め合う事が出来たのなら、SHOのやり方も間違って居なかった事の証明になるのですから。