内藤哲也のスターダストプレス

内藤哲也が、ロス・インゴベルナブレス·デハポンを立ち上げ 大ブレイクを果たして久しいですが、そのブレイクと引き換えに置いてきた物を今でも惜しく思う事は、良くあります。

 

それは内藤が、2015年に制御不能になると同時に必殺技をデスティーノに切り替えた事で、封印状態となってしまったスターダストプレスです。

まだ海外修行に行く前の 2008年の若手時代に初公開して以来 内藤が大事にして来た技で、これを内藤が初公開した当時は、驚いた物です。

内藤の運動神経の良さは、試合を見ていて知っていましたが、まさかこんな高度な技が出来たとは…しかもヤングライオンの立場でこれをやるとは…と二重の驚きでした。

 

元々は獣神サンダー·ライガーのオリジナルで、長年 幻の技と言われつつ 1996年に一度出したきりで、また使われなくなって何故か誰も使用をしないまま 月日が過ぎていき 12年後にようやく内藤が世に復活させた技なので、スターダストプレス好きとしては、例え使用していたのが若手だったとしても嬉しかったです。

ちなみに、よく混同している人が居て同時期に新日本プロレスで活躍していた飯伏幸太やKUSHIDAとも技がカブってると言われていましたが、カンクーントルネードやミッドナイトエクスプレスとは、全く別の技です。

パッと見 確かに分かり難いかも知れませんが・・・

 

現在の内藤は、デスティーノを切り札としておりスターダストプレスを見せる事は、余程の大一番でしか無く 残念ではありますが、膝に爆弾を抱える内藤にとっては、諸刃の剣とも言えるこの技の封印は、結果的に良かったのかも知れません。

 

2017年のG1決勝でのケニー・オメガ戦

2018年のIWGPでのオカダ・カズチカ戦

正しく大一番のこの2試合で、久々にスターダストプレスが、発射されたものの惜しくも自爆

何で避けるかな!?

数年ぶりに出した大技なんだから空気読めや!とマジに思ってましたが、2020年のIWGPヘビー級とIWGPインターコンチネンタルを懸けた2冠戦でのオカダとの試合では、遂にクリーンヒット!!

実に五年ぶりのスターダストプレス炸裂。

2本のIWGPを懸けた闘いには、相応しいフィニッシュだったのですが、何とまさかのカウント2!!

 

オカダ 空気読めや!!

と…ここでもマジでも思いましたが、IWGP統一は、そうそう甘くないと言う事でしょう。

 

結局は内藤の駄目押しのデスティーノで決着したのですが、結果的に今の内藤の代名詞はデスティーノで「スターダストプレスは過去の必殺技」と言う現実が、浮き彫りになった様な気がしました。

いや 実際にその通りなんだろうし、内藤本人も言ってましたが

「現在の内藤=デスティーノ」と言う事なんでしょうね。

 

スターダストプレス同様にデスティーノも超大好きな技なので、文句は無いんですけど ここぞの場面でフィニッシュになる かつての必殺技と言うシチュエーションも見たかった様な気もします。

でも この日オカダと闘ったのは、スターダストジーニアスと呼ばれた頃の内藤では無く、優等生だった過去を捨てて ロスインゴの内藤として闘ったのだから  現在の自分をぶつけて王座を奪う事に、意味があったのだと思います。

きっとこれが一番良かった結果だったのでしょうね。

 

でも やっぱり たまには内藤がスターダストプレスで、華麗に宙を舞う姿をたまには観たいな~