KUSHIDA「新日Jr.を明るい未来にお連れします。」

KUSHIDAが、新日本に移籍してきたのは2011年

スーパーJr.に初参加したのは、2010年。

 

その将来性を大きく買われながらも 2015年現在KUSHIDAは、安定して良い試合をするにも関わらず未だに、スーパーJr.を優勝できずに苦しんでいました。

前年度は、決勝まで駒を進めるもリコシェに惜敗。

準優勝に甘んじます。

 

しかし今度こそはと、後が無い状況に自分を追い込み 挑んだ2015年のスーパーJr.

再び決勝戦まで勝ち上がるも相手は、伏兵のカイル・オライリー。

実力者と誰もが認めながらも タッグ屋のイメージが強かったオライリーの決勝進出は意外でしたが、オライリーはやはりシングルでも強く さすがのKUSHIDAも大苦戦。

しかしオライリーの猛攻にも耐え抜き、最後は久々のミッドナイトエクスプレス解禁からのホバーボードロックで、ギブアップ勝ち!

遂に6年目の挑戦にして念願の初優勝を遂げたのです。

 

余りの激闘に、ダメージも大きく試合後もボロボロのKUSHIDAでしたが、マイクを持ちこう言いました。

 

「何処から来たかじゃなくて何処に行くかが重要で、何をしたかじゃなくて これから何をするか KUSHIDAが新日Jr.を明るい未来にお連れします。」

 

この言葉には、色々な意味が有ると考えられます。

ストロングスタイルとは、対極に位置するハッスルの出身のKUSHIDAは、それが原因で、アンチのバッシングの対象になった事も有ります。

選手間の間でも生え抜きに拘る選手も多く 外様は心の底からは認めない!と言った風潮も一部では、確かに有るようです。

 

しかしKUSHIDAは、そんな批判にも負けず 自分の信じる戦いを貫いてきました。

産まれた場所が、どんなスタイルのどんな団体でも関係ない!大切なのは、今をどう生きてるかと言う事。

例えハッスル出身の自分でも新日本Jr.で、世界最高峰の戦いを見せる事で、更に新しいステージに行くと言う 自分自身の姿を投影した言葉だとも思います。

 

そして新しいステージに新日Jr.を導くのは、自分だとハッキリ言いました。

その言葉の通りKUSHIDAは、2019年の新日本退団までの間 エースとして新日Jr.を数年間 引っ張っていく行く事になります。

 

新日本とは対極に位置する団体で生まれ育ちながらも 確かな実力と努力と信念で、新日本のトップに駆け上がり リーグ戦優勝時に高々と「明るい未来にお連れします」と宣言した男は、間違いなく上のレベルまで新日Jr.を引き上げ あの時の言葉を有言実行としました。

 

これは、なかなか出来る事ではありません。

新日本とKUSHIDAは喧嘩別れした訳では無く KUSHIDAの夢を尊重しての円満退社と言う形で綺麗に、送り出されています。

いつの日かKUSHIDAの夢が形になった時 もう一度新日本のリングに上がるKUSHIDAの姿に期待しています。

 

その時の新日本は、あの頃にKUSHIDAが言っていた「明るい未来」であるでしょうか?