武藤敬司のシャイニングウィザード

プロレスの技は、数え切れない程あります。

これまで見たプロレス技の中で、衝撃を受けた技にスポットを当ててみます。

 

2001年アメリカから帰国してきた武藤敬司が

シャイニングウィザードを初めて見せた時は衝撃でした。

 

それまでも膝蹴りを使う選手は、数多く居ましたが ちょっとしたアレンジを加えるだけで、今まで全く見た事のない独創的な技に、変化させる事が出来ると言う良い例かも知れません。

初公開は、全日本プロレスに参戦した際の太陽ケア戦です。 

この時は試運転的な物で、必殺技として使ったのは飯塚高史戦。

 

あの武藤が、打撃技をフィニッシュに選ぶと言うのも意外でしたが、それ以上にここまで華麗な膝蹴りを観た事が無かったので、この技のアイディアにとにかく驚かされました。

起きあがる為に、立てた相手の片膝に乗って膝蹴りと言う発想が、もう凄いんですが、単なる膝蹴りを ここまでプロレス的な見映えの良い技にまで昇華させたのが、やはり武藤敬司がプロレスの天才と言われる部分なんでしょう。

膝の上に、乗る意味が無いとか言ってはいけません。

見た目のインパクトや華は、プロレスにとってはかなり重要な要素ですから。

 

その後プロレス界では、シャイニングウィザードが、大流行して使用者が急増。

シャイニングブームを巻き起こし 派生技もかなり増えた事で、 この技が如何に、プロレス技の大発明だったか分かります。

 

初期の頃は、正面から相手の顎に突き刺したり 側面から膝をモロにぶち当てていましたが、さすがに危険すぎる為か、現在では膝の側面で横殴りする様な形になっています。

ここ数年は、相手の膝に飛び乗る動作もカットされ 単なる横殴りの飛び膝蹴りの時が多く 正に一撃必殺だった初期とは違って 今では一試合に何発ものシャイニングウィザードが、乱れ飛ぶ様になってしまいました。

出来れば初期の頃の一撃必殺の価値を保っていて欲しかったです。

 

当時の武藤にしても膝は既に、かなりボロボロだった筈なのに、その膝で膝蹴りをするなんて無茶しすぎですね

 

かつてムーンサルトのやり過ぎで、膝を壊した時に

プロレスに足の一本位くれてやる!

と言っていましたが、正にその言葉に偽り無しです