中西学 引退

いよいよ今日 野人こと中西学が引退します。  

 

思えばSGタッグで、藤波のパートナーとしてデビューした時から 鳴り物入りとは言え、ヤングライオンとは思えない身体に、その堂々とした風貌。

将来は凄い選手になるんだろうなとは、思っていました。

 

ヤングライオン杯も優勝して海外修業も 会社のバックアップが有ったとはいえ米国メジャーのWCW。

ここまでは順調だったのに、いざ凱旋すると イマイチ乗り切れず、IWGPタッグは獲った物の第3世代では、天山広吉の後ろを走る感じで、G1クライマックスも1997.1998と 連続出場を果たすも供に、一回戦敗退。

 

テクニシャンタイプの武藤や蝶野には、毎回軽くいなされる感じで 、中西はトップにはなれないキャラなのかなぁと思ったりもしましたが 、1999年のG1では大方の予想を覆しまさかの初優勝。

 

それもIWGP王者・武藤を破っての優勝なので 、いよいよ中西時代がくるか!と誰もが思いました。

・・・と思ったのも束の間

G1タッグ決勝では、武藤にギブアップ負けを喫し優勝を逃し 、満を持しての東京ドームでのIWGP挑戦でも武藤にギブアップ負け・・・

 

G1で武藤に勝ち 第3世代のトップに躍り出るも 数か月の間に武藤に、倍返しされてしまい 中西政権は夢と消えてしまいました。

そうこうしている内に、大きな実績も残せないまま 永田裕志・天山広吉・小島聡の第3世代が、先にIWGPを奪取

後輩の藤田和之や安田忠夫を初め その下の世代に当たる棚橋弘至・中邑真輔にまで先を越される始末。

 

極めつけは、畑違いのK-1に出て惨敗

その間ニュージャパンカップ準優勝と言う実績は有った物の 「ああ中西は、このまま終わるのかな」と思いかけていた 2009年。

遂に棚橋を破り、念願のIWGPを奪取しました。

これには後楽園のお客さんも大爆発し、やっと中西が報われた

さぁ中西政権の始まりだ!

 

・・・と思った矢先 リターンマッチで棚橋に敗れ 初防衛戦であっさりベルトを落としてしまいました

あれは夢だったんだろうか・・・・

 

その後IWGPやNWAへの挑戦は、有った物の結果は残す事が出来ず、2012年に試合中の事故で、首に大きなけがを負ってしまい長期欠場を余儀なくされてしまいます。

どうにか復帰はしましたが、怪我の個所が箇所だけに 、以前の様な豪快な動きは、やや影をひそめ精彩を欠く日々が続いてしまいます。

 

それでも腐る事無く全力ファイトで会場を沸かせ 時には下の選手の壁となり踏み台となり ・・・与えられた仕事は確実にこなしていました。

 

そんな中での1月に発表された今回の引退

獣神サンダー・ライガーの場合は、去年の東京ドーム後に発表して 1年の引退ロードをしながら今年の東京ドームで引退だったのに、中西は僅か1ヶ月の引退ロードに、最後の場所は後楽園。

 

いや後楽園が悪い訳ではないけど この扱いの違いは何なんだ?

この引退が、全て自分の決断なのか 会社に言われての物なのかは、当事者でないと分かりませんが 中西も暗黒期を支えた功労者の一人。

 

もう少し華やかな舞台を歩かせてあげて欲しかった。

まあ比較対象が、世界の獣神だから 比べる相手が悪いってのもあるんですけどね。

 

しかし日本人離れした体格に風貌

ジャイアント・シルバをも担ぎあげる怪力

ルックスだって決して悪くなかった。 (プロレス頭は、少しアレだったけど)

ポテンシャルだけなら間違いなく歴代トップの物を持っていた中西だけに、新日本の屋台骨を支えて貰う時期があっても良かったのでは・・?

 

せめて永田程の野心が有れば また違っていたんだろうけど  プロレスラーとしては、優し過ぎたんでしょうか ?

でもトップになるばかりが、プロレスラーじゃない

中西は人間離れした非・現実的なファイトで 充分に、長年応援してきたファンに夢を与えて来たと思います。

 

残念ではありますが、長い間 お疲れさまでした!!

引退後も応援しています

たまには、公の場所に姿を現して欲しいな